みずがめ記

既婚だけど単身でドイツにワーホリに来て、就労ビザで延長滞在。帰国してもドイツが好き。

パン屋で働き始めて2週間が経ちました

オーガニックのパン屋で働き始めて2週間が経ちました。出勤したのは9日間。毎回、色々なことを思うので、メモ。

よくわかるのは、ドイツ人てホントにパン好きなんだなってことと、うちのパンて本当においしいよな、ということ。

自他共に認めるこのうまさ

うちのパンは全6種類で、焼き上がりの時間とか売れ切れとか、今日は作らないとかの理由により、少なくて1種類、多くて5種類を売っている。

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(写真はプレオープン日で、まだ表示やガラス板が揃っていない状態のもの。綺麗なの撮ったら差し替えるけど、これはこれで貴重だな)

オーブンからすぐに並べられる焼きたてのパンは、「パリ・・・パリパリ・・・・」って小さく呼吸してる音がして、生まれたての赤ちゃんだー!と勝手に思ってニヤニヤしてしまう。

ドイツで「パン」というと、大きなどっしりしたパンを指していて、写真でいうと右側に並んでるようなやつ。

があるのですが、当然ですがお客さんによって好みが違ってて面白い。今日は閉店間際に売れ切れが出始め、特定の種類を買いに来た人はあからさまにがっかりしていて、本当に申し訳なくなるけど、そんなファンになってくれてて嬉しい限り。見本用に置いてるやつでもいいから頂戴、と言われたりする(売りません)。

うちのパンは本当においしくて、もちろんバターとかクリームチーズとかマーマレードとかも合うけど、そのままでも本当に、本当においしい。日本でもパンは好きで、友達とパン屋巡りとかしてたけど、何も具材も入ってなくてそのままでおいしいって本当に、本当にすごい。

お客さんによく訊かれること

朝何時から?というのと、夜何時まで?というもの。朝は子供達が学校への行きがけにここでパンを買えるかという父母たちの質問。夜何時まで?というのは、ちょっと今から寄るとこあるけど、また後で来れるか、といった質問。

それからよく訊かれるのが、「プレッツェルある?」というもの。プレッツェルの地位や高し。大学も近いし、家族も多いし、独身だろうがカップルだろうがお婆さんだろうが、みんな聞いてくる。「わたし、プレッツェルで育ったから、ないなんて考えられないのよ。早く作ってね。」と言われたり。ちなみにプレッツェル、とひとくちに言っても種類があるらしく、このお客さんは「絶対にSchwäbischのやつね!」と言っていた。(Brezel – Wikipedia

それからよく訊かれるのが、グルテンフリーのある?Dinkel(日本語ではスペルト小麦というらしいけど全然ピンとこない)は?Vollkorn(全粒粉)のパンは?など。もっと突っ込まれると、このパンの小麦とライ麦の割合はいくつか、など。味の好みもあるし、アレルギーがある人もいるし、身体との相性とかもあるし。

お客さんからの質問は、お客さんが何を知りたいのかと、販売員として何を知っておくべきかを知れるので、いい勉強です。

ドイツ人とパン

大きなパンをドンと買う人は当然ながら、小さなパンをひょいっと買ってく人も多い。おやつに食べるのか、軽食なのか。日本だとコンビニで買う感じでパン屋で買うのかなーと思ったりする。だって、1個 0.90Euro(相対的には90円。こんなにおいしいのにこんなに安いなんて信じられない)だし。みんな、何のせて食べるのが好きなのかなー。と想像したりする。家でどういう風に切るのかなーとか。「食べ切れるかなー」とちょと悩んで買ってった人も、きっと「おお、もう食べ切ってしまった・・・」と思うだろうなーとか。ドイツ人はパンが好き、とかいう話じゃなくて、生活の中心なんですね。好きだろうけど。

という、ドイツ人の生活の中心にあるであろうパンに携われて嬉しい。とかまとまりなく思う日々。