ミュンヘンに来てから、市民図書館に行くのが趣味になっている。ドイツ語の勉強もできるし、PC使って落ち着いて作業もできるし、静かだし、お気に入り。
市民図書館には色んなイベントがあって、毎日どこかしらで何かやってる。
- 読書会、おはなしの読み聞かせ
- ドイツ語を勉強する会、卒業試験のために勉強する会
- PCを勉強する会、VR体験会
- 「詩の革命」「ヨーロッパ、どうなの?」
今回は Lese Zeichen というイベントに行ってみた!直訳すると「しおり」。本来なら一単語で Lesezeichen なはずなんだけど、読む(Lese)を描く(Zeichen)の意味にしてるのかな?
イベント内容はこの通り(わたし意訳)。
新聞の書評で絶賛されたり、ブログやFacebookで「いいね!」されるもの。今日、次に読む本を探すのは簡単ではないですよね。
"Lesezeichen" では、ミュンヘン市民図書館員が、様々な好みや興味に適うお気に入りの本をご紹介します。
市民図書館は全部で22館あるけど、半数の11館で開催されているので、これを機に各所まわってみることに。
Münchener Stadtbibliothek Sendling
1発目。3月26日。家から徒歩で行けて、よく通ってるとこなのでホームです。どこでやるんだろ〜と思ってたら、普通に本棚とか並んでるとこの一角だったので「おお」と思った。普段は一般の人が使ってる、ちょっとソファが並べてあるところ。時間ぴったりぐらいに行ったら2人の図書館員、聞きに来た人が5人くらい?
「コーヒーどうぞ〜」と言われて、ポットに入ってたやつをセルフで遠慮なく。
で、始まってからは彼らの愛あふれる説明に聞き入ってしまった。この人たち、本当に本が好きなんだな〜と嬉しくなるような。メモ代わりに記録。
Das Nacht Tier
子供向けの絵本。クリスマスの贈り物にぴったりな、愛らしい動物と少年のお話。
イラストはアクリル画だそうです。
AGATHE
装丁がかわいい。そして150ページと薄い。精神科医、というキーワードにも惹かれた。
精神科医が、自分の定年退職までを日々数えながら過ごし、患者の治療を終えていくんだけど、最後に来た患者のAgatheだけはそういかない。彼女との治療を通じて、新しい友情を知り、愛を知り、絆を知った。ユーモアもあり、読んだら誰かに勧めたくなる本。
Walter muss weg
ブラックヒューモアたっぷりで、著者はオーストリアだそうで。
言語的な語りの美しさがある!!と絶賛されていました。
あのWalterがやっと死んだ!これで未亡人になれる!と大嫌いな夫の死を喜んだのも束の間、葬儀で埋めようとした遺体は夫じゃなかった。死んだ夫はどこ?この遺体は誰?
SCHARNOW
ベルリンのある村での物語。登場人物がいっぱい出てきて、章ごとに語り手が変わる形式。殺人とか血とかマンガがキーワードとしてあるけど、よくわからない。
なんともラベリングしにくい内容だそうで、ちょっと難しそう。
後から知ったけど、ドイツで有名なバンドDie ÄrtzeのドラマーのBela Bが著者だった!
そんなことはつゆ知らず、表紙にでかでかと書かれている「BELA B」がタイトルかと思ってた。わー。
Nach dem Gedächtnis
ロシア人の著者。カテゴリは小説なんだけど、これはエッセーよ!と言ってました。
思い出を語っていく話で、あるお話はひたすら写真を描写しているとか。
新しいジャンルの小説が生まれた。これはメタ小説である。愛の物語、旅行記、写真の描写、トラウマの記憶など、医者、建築家、図書館員、本屋、エンジニアのユダヤ人、ロシア人、ヨーロッパ人が語っている。
BERLIN
アメリカ人著者による漫画。絶対に持ち運びたくないくらいの分厚さ。
1928年の、世界的に時代が動いたときのお話。「これまだ読み終わってないんだけど、残り1/3が楽しみ!」と。
64
おろ。日本の「ロクヨン」が。
日本では2002年に出版され、ドイツ語にやっと翻訳されたのが2018年。
読むのはすごく大変だけど、日本の文化とか警察社会とかを知れる!
タイトル自体が「昭和64年」と指していて、日本独自のその元号が面白い!とのこと。
終わってみて
話を聞いてるうちは、へー!というのが多かったけど、実際にここに書いてみると全然情報が出てこない。ドイツ語まだまだだな・・・
64が聞いて知ってるだけだったけど出てきたのは嬉しかったので、日本では映画になってて、ヒットしたんですよ〜とだけ付け足してみました。
楽しかった。