日本から荷物送ると、税関で止められて手続きがすごい面倒なんですよ〜
とかいう知り合いの話はどこ吹く風で、そんな経験今まで一度もしたことないわ。よっぽど書き方悪かったんか。とか思ってたら、自分の番が来ました。
封のされてない通知書が届く
その日は仕事終わりにスポブラを買って、割といい気分で帰宅したわけですよ。で、郵便が来ていることに気付き。
封を開けようとしたら、そもそも封がされてない。何かの広告?と思ったら表紙に
Ihre Zollsendung ist da. Bitte sofort öffnen!
と。"Zoll"とは 英語でいうと customs、つまり税関です。意訳すると
税関からのお便りです。今すぐ開けてください!
もう、わかった。2週間前に夫に頼んだわたしの夏服だ。わたしの夏服が税関に行った。ああ。と悟った。封筒の中身をヒヤヒヤしながら取り出した。で、これが。
本当にざっくり書くと、EU圏外からあなたに送られた荷物を税関で止めてるから取りに来てね!と。14日を過ぎると、送り主に返送します、と。「裏面に重要事項が書いてあります!」と表面の端っこに書かれてたので、当然裏返して続きを読む。
身分証、送付物の領収書、現金をお持ちください、なぞ書かれていて、ドキドキしながらさらに読む。
保管料は、0.50€ / 日掛かります。
ご希望の場所へ配送したい場合は、28.50€ をいただきます。
条件はあるけど、お金に関する記述だけ浮いて見えた。なんかもうどのドイツ語がどういう意味かわからなくなってきて、何度も何度も読み、わからん!ってなって、色々想像した。
この通知書にスタンプされてる発送日の6月28日は金曜日。土日は営業してないから取りに行けるのは月曜日。営業してないけど、保管料はしっかり取られるから金土日として1.50€取られる?いや、月曜日も含まれてもしかして2.00€?いや、でも土日営業してない&月曜日朝一で取りに行くんだからそこは負けてよって言うべき?
28.50€は無視していいんだよね。ところで中身に対する税金取られるの?とか色々考える。
なぜ税関に行ったか考えてみる
で、旦那が書いたSAL便の控えも一緒に入ってたのでそれを見る。"内容品の詳細な記載":
- T-shirts, shoes ¥5,000
- pants, sunglasses ¥5,000
ここで結構怒りが。あー、おい。"USED"って書け。わたしの古着なんだから。ていうか1万円なんて書くな。わたしの古着なんだから!!!!!
決定的は、"次の場合は、枠内に×印をつけてください。"に何も印がなかったこと。贈物に×付けて!!それか、その他に×付けて、"USED"って書いてー!!だから税関に行ったんだよ、無理ないよ、もう!ていうか郵便局員も見落とすなよ!!と、かなり怒り心頭。で、夫にLINE。
落ち着いてみる
が、忙しいのに洋服整理して、ダンボール調達して、それに洋服を詰めて、ガムテープでとめて、郵便局に行って、慣れない英語で送付書書いて、お金払ってドイツに送付してくれたんだ。と思い直し。
それに税関に行くなんてなかなかないので、これもひとつの経験として学ぼうと思い直し。週明けの月曜日の朝イチで取りに行くことにしました。
荷物の重さは事前にやりとりしていて6kgというのは知ってたので、てことは豆乳6本分か、とか、うちで売ってるパン6個か、とか、赤ちゃん2人分か、とか、「イケるイケる」と思った。が、しかし大きさは?これは想像できなかったし、夫に聞いてもやっぱり定かじゃなかったので、大きめのショッピングバッグ2つとリュックサックを持っていき、ダンボール解体してこれに移して持って帰ろう、と画策しました。
倉庫に行ってきた
で、月曜日。パン屋の早番(7:30開始)のときと同じ時間に起床し、電車に揺れること30分ほど。Garching-Höckbrückというところに到着。道を思い切り間違えてDaimler Straßeというところを20分ほど彷徨い。しかしながら、名前の通り自動車工場が並んでるところだったので、ドイツの通りの名前ってまんまだよな〜と思いながら良い散歩ということにします。
で、正しい道を進んで、信号待ちしていると今度は「お〜い!」と遠くから走ってくる女性が。いや、わたしだってここで助けられることは何もないが、と思いつつも応えると、「これどこ?」とわたしがもらった通知書と同じのを持ってたので、「わたしもそこ行きます。ここまっすぐです。」と教えてあげた。そしてスタスタ歩いた。
到着した場所は、ほんとにここ?と思うようなとこでした。ほぼ倉庫。ていうか倉庫。
中に入ると、オープンなカウンターが3つ。そこで来た人が荷物チェックされてる。チェックしてる人は、Tシャツ着た若い男性たち。空港にいるような黒づくめの人たちを想像してたので、こんなラフでオープンなのかよ、と思ったのが第一印象。「受付ここですか?」と聞くと「奥」と言われて突き当たりに進むと、カフェにあるようなテーブル(スタンディング用)がひとつ。ん?これ?誰もいないけど、どうするの?と悶々としていると、さっき「奥」って言った男性があとから付いてきて「はい、どうぞ」って受付してくれて、ああ(笑)、と思ったけど通知書を出す。名前を呼びますのでお待ちください、と言われて、オープンなカウンターの前で待つ。
やりとりの全貌
すぐに名前を呼ばれて行くと、日本からの荷物がそこに!
男性「何か注文したんですか?」
私「いや、わたしの夫からです。わたしの古い夏服です。」
男性「古い夏服。荷物開けてもらえます?」
私「はい」
(そこにあったカッターで開封する)
私「はい」
(フタだけ開けて見せる)
男性「・・・」
私「・・・」
男性「ここサインしてください」
私「はい」
(サインする)
男性「以上です」
私「ごきげんよう」
以上。以上。以上。
内容物の領収書なんて持ってません、あなただって去年買った夏服のレシートなんて保管してないでしょう?とか、
どうして税金を払わなければならないんですか、わたしの古着で価値なんてありません!とか、
いろいろ想像してたのですが、何事もなく1分くらいで終了しました。フタしか開けてないから、スカートと靴が入ったビニル袋しか見えてなかったけどよかったのか?いいんだけど。
帰宅
荷物も大きくなく、1つのショッピングバッグにすっぽり入ったので、それで難なく帰宅。夏服見てたらテンション上がった。
本当に、良い経験をしました。でも、もう起こりませんように。