みずがめ記

既婚だけど単身でドイツにワーホリに来て、就労ビザで延長滞在。帰国してもドイツが好き。

タンデムパートナーに学ぶ日本語(1)

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タンデムをしていると、日本語について改めて考えさせられるのが面白いです。

まずは「君」。個人的な見解なので、全員が全員そうは思わないだろうし、何か学術的な意味があるかもしれないけど置いといて。

「君の趣味は何?」とか、「君はコーヒー飲みたい?」「君は週末何をしたの?」とか言われると、なんかすごい上からな感じがする。検査されてるような。

で、「君っていうのは多分、du (英語でいう you の親称)の訳なんだと思うけど、ちょっと上からだから、単純に名前を呼ぶか、言わなくてもいいかも」と言ったらすごいびっくりしてました。「え、親しい感じだと思ってたけど逆じゃん!」と。そうだね。「君」って言うのは日本語を勉強している外人さんだけじゃないだろうか・・・

どんなときに「あなた」とか「君」というかと考えてみたけど、例えば「あなたの助けが必要です」っていう広告。名前を知らない不特定多数に使うとき。「君さー・・・」とか、なんか悪いめに使うとき。そして名前を呼びたくない/知らない・知りたくないというのを表している気がする。

ということで、「わたし」という一人称を言わないので有名な日本語ですが、「あなた」「君」という二人称も言わないんだな、と気付きました。彼女、彼、彼らは言う気がする。

はじめる/はじまる

次は「はじめる」と「はじまる」。

「稽古は6時はじめます」というメールを見て、英語で言うと The training starts at 6. だろうなと思うし、それに I start the training at 6. でも、startは同じ動詞なんだけど日本語だとちょっと違う。わたしが稽古を始めるのであって、稽古は始まるもの。なので、稽古を6時にはじめます、か、稽古は6時にはじまります、というのが適切。・・・っていうのを説明するのが難しい。なぜなら英語はもちろん、ドイツ語でも同様に start っていうのはプロセスであって、主語が人間でも稽古でもイケるから。日本語の場合はそれが違うんですね。「始まる」のはいつも人間じゃないもので、映画とかショーとか稽古とかが主語になる。「始める」のはいつも人間で、映画とかショーとか稽古は目的語になる。不思議・・・

〜だい

あとはたまにすごい古いの使ってきたりするのも面白い。「君は週末に何をするんだい?」「買い物に行くわ。」という男女の会話から学んだらしく、「週末はスキーに行くんだい。」「ビールを飲むんだい。」と、疑問形じゃないものに「〜だい。」っていうのがかわいい。笑(疑問文に使うもの&男性っぽい言い方&ちょっと古いということは伝えたけど)

「〜だい」っていうも「君」に続く、ちょっと上から聞いてる感がありますね。男性が女性の一歩前を歩いてる感が。そのときの時代ですね。