異国の地を知るのにやってよかったこと
久々の記事です。
今日は、今でも活きてる「異国の地を知るのにやってよかったこと」をひとつ紹介します。
それはズバリ、地図を塗りつぶしていくこと、です。
私がドイツはミュンヘンに住み始めて3日目あたり、まずは観光案内所に行って地図を手に入れました。
都心部を中心に一覧できるようなやつ。
観光スポットとかがちょこっと紹介されているようなやつ。
手のひらサイズなんだけどパタパタ広げていくと新聞紙の一面くらいの大きなになるやつ。
地図を塗りつぶす、というのは別になんてことはなく、「これ、自分が通った道をマーカで引いてったら1年後にはどうなるかな」と思い立っただけのものでした。
初日は早速観光案内所から自宅までの道を塗りつぶしたし、それから仕事探しの面接に行ったり、散歩したり、地図を片手に歩いて行きました。
<ミュンヘンに住み始めて1ヶ月後の地図>
観光案内所があるマリエン広場、アルテ・ピナコテーク美術館、ブランドホースト美術館、オクトーバーフェストの会場であるテレージエンヴィーゼを制覇。
そのうち、「最短経路で行くとこの道だけど、ここまだ塗りつぶしてないしぐるっとするか」とか、「あぁ、ここからここにつながるから行ってみるか」とか、「電車だとこんな遠回りだけど、ここ通るとショートカットになるな」とか、塗りつぶしてくと同時に街の脈がわかっていきました。
<ミュンヘンに住み始めて2ヶ月後の地図>
ショッピングストリートであるゼンドリンガー通り、遠くに見えてた平和の天使、ハウス・デア・クンスト美術館を制覇。
思いがけず、それが役に立ったのは公共交通機関のストライキのとき。
電車は諦めて自転車で出勤するしかない、となったときに、駅から自宅にダッシュで戻って、自転車に飛び乗って即出発。塗りつぶしてった地図はなんとなく頭に入ってるので、スマホ片手にナビに頼りながらじゃなくても無事に仕事場に着けました。
<ミュンヘンに住み始めて5ヶ月後の地図>
レンバッハハウス美術館を制覇。中心部も周辺部も、細かい導線がつながってきている。
それから、最短距離じゃなくてあえて通らない道を通ろうとすることで、よさげなカフェを発見できたり、素敵な景色に出逢えたり、文字通り行動範囲が広がりました。
最終的には地図の枠からはみ出るところまで行動するようになり、「あぁ、ここはもう地図外のところなのか。塗りつぶせなくて惜しいな」と思ったりするようになりました。
地図アプリも本当頼りになるけど、割と効率的なルートを出してくれちゃうので、そこはあえて紙の地図をパタパタしながら探検するのも異国の地での醍醐味です。
あと、もうドイツ語ペラペラな状態でも地図広げて見てると迷子の観光客に間違われるので、「大丈夫?(英語)」って話しかけてくれるドイツ人に出会うこともできます(バリ、ドイツ語で「ん、全然オッケ、ども」で返す)。
<ミュンヘンに住み始めて1年半後の地図>
エジプト考古学美術館、ドイツ博物館、五大陸美術館などなど制覇。
もう、どこを通ってないのか自分でわかんなくなるくらいになっている。
帰国してからも「なんとなくここ通ろうかな」と思うことが増え、普段通り慣れていた道から外れて探検するようになりました。
こんなところにこんな素敵な家が建ってる・・・!とか、あーーーーーーこれこのまま行くと超遠回りだから急いでるときには絶対通らないようにしようとか、いろいろ発見できるようになりました。
ということで、異国の地に長く住むことになったら、是非やってみてほしい。
知らない道を通ることは、想像以上に楽しいことが詰まってます。